偶然が集まれば、それは運命なのだ

初めて狂騒曲 宇田川 巴 コスプレ衣装 

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ライブイベントに参加するバンドが集まったあの日。あたしは遅れてやってきたRoseliaというバンドにひどく敵対心を抱いていた。高圧的な物言いが気に入らなくて、周りが止めなかったらあのまま本格的な喧嘩になっていただろう。彩さんは、そんなあたしを一番心配して止めてくれた人でもあった。きっとまた集まったら衝突するだろうし、するなと言われてもそれは無理な話だ。
「…………善処します」だがこうして睨む彩さんにそれは嫌だ、なんて言えるわけがない。あたしは必死に目を逸らしながら頷いた。あたしの返答に満足したのか、彩さんは険しい顔から一転にんまりと笑顔を見せた。「Afterglowは幼馴染で組んだバンドなんだよね?」「はい。中学の頃にバンドやろうって話になって」ファミレスで唐突につぐみが放った一言。あの一言が無ければ、あたしは今ここにいなかっただろう。つぐみには感謝してもしきれない。「幼馴染かぁ……いいね」「彩さん達は、アイドルバンドなんですよね?」「うん。バラバラに集められたメンバーだけど、みんなで練習してお客さんに聞いてもらうのはすっごく嬉しいし、楽しいんだ!」そう言って笑う彩さんの表情は立派なアイドルだった。アイドルというものがいまいち分からないけど、その輝きからそんなことを思った。彩さんは嬉しそうに肩を揺らす。「なんだか凄い偶然だよね。公園で偶然出会った相手もバンドを組んでて、同じライブイベントに出るって」
そう言われれば確かにそうだ。あの日外に出た理由も同じだった。偶然の出会い、偶然の再開。今日集まったのも偶然だ。どこかで聞いたことがある。偶然が集まれば、それは運命なのだと。とすれば、あたしと彩さんが出会ったことは運命だったのかもしれない。憧れの先 丸山彩 コスプレ衣装 「確かに…………すごい、偶然ですね」「そうだよね。ふふっ」運命という言葉を浮かべたら無性に恥ずかしくなって、あたしは偶然という言葉をそのまま返した。ただ、運命なのかもしれないと考えたら、ふつふつと嬉しい気持ちが込み上げてくる。桜は元気に舞っていた。