「こころとは住む世界が違うような気がしちゃうよ

「最後の二重の虹 山吹沙綾 コスプレ衣装 池も綺麗にみられるといいね」「そうね。あたしは絶対に見られると思うわ」「相変わらずの自信ですね…」そんなやり取りをしていたあたし達だが程なくしてそれは現実となったのだった。「やっと着いたわね!池が見えるわ!」こころがあたしの手を引いて走り出す。「ちょっとこころ,焦らなくても池は逃げないから」こころに引っ張られるようにあたしも駆け足で後に続く。「わぁ…すごいわ!」「ほんとだ…」目の前に広がる光景に思わず息を呑んだ。池は一面桃色に染め上がっていた。まるで誰かがピンクの粉を塗したかのような異様な光景。周りに広がる緑の中に一際存在感を放つ桃色の池。風に吹かれて小さな波を起こすその池はこれまでのものとは比べ物にならないくらい圧倒的な綺麗さだった。「美咲」こころが目を輝かせながら言う言葉にあたしは耳を傾ける。「あたしは美咲と一緒ならどんなことだってできそうな気がするの。美咲と一緒に見る景色はどんな景色であっても,いつでも輝いているわ」「ん?それってどう言う意味?」こころが言うには珍しいふんわりした言葉に思わず聞き返すあたし。「分からないわ。ただ,今思ったことをそのまま言っただけよ」「思ったことをそのまま,か」あたしは今何を思うだろう。幸せ?うん, 幸せなことに違いはない。でも心の奥に何かが引っかかっている気がする。正直になれない自分に対して嫌気がさしているのだろうか。「こころとは住む世界が違うような気がしちゃうよ。なんか自分が嫌になっちゃうな」二重の虹 牛込りみ コスプレ衣装そしてそんな言葉が口から出てしまう。「そんなこと言わないで,美咲。自分を好きになれなかったらそれ以外のことも好きになれないわ。あたしはみんなのことが大好きだからいつも笑顔になれるの!」「こころ…」