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けたら鬼がいた。こういう言い方をすると某ご飯のCMのような言い方になってしまうが致し方ない。「お帰りっ、人間様！」と大声を出しつつ抱きついてくる百鬼あやめを見ると久しぶりに家に帰ってきたということを実感する。パジャマの上からダボダボのパーカーを着ている彼女は待ち切れないといったような満面の笑みを浮かべて突撃してた。外はアイスクリームも1分だって持たないくらいの猛暑日で、駅からかなり歩いた僕は汗が酷く、着ていたシャツもグチョグチョになっていたので飛び込んできたあやめを掌で押さえた。彼女の額には2つ、といっても一本は欠けているが角が存在するのでアニメにあるようにただ適当に額を押さえればいいというわけではない。怪我をしてしまう。今回は無事、自分の手を傷つけることなく彼女の形のいい額を押さえることができた。一瞬の攻防。それに決着が着き、あやめが諦めた形となった。「人間様の意地悪･･･｣抱きつかせてあげられなかったせいで少しすねてしまったらしい。出張で1週間ほど帰ってこれなかったことも手伝って寂しい思いもしていたらしい。｢いや、ごめん。でも、汗こんなだし･･･。あやめが嫌いな訳じゃないんだけど｣ともごもごと言い訳をしていると、あやめがピカッと顔を光らせた。｢人間様、人間様。ご飯にします？お風呂にします？それとも～～余？」｢じゃあ、風呂で｣とノータイムで返す。本当は｢余｣を選びたいところだったが仕方ない。そうすると、｢もうっ、人間様のバカッッッッッッッッ｣とあやめから大声で叫ばれ、ドンドンを足音を立てながらキッチンに戻っていった。｢今日は人間様の好物が出る思ったら大間違いですからね。フン｣という言葉を発しながら。それを可愛いなあ、世界一可愛いと思いながら脱衣場兼洗面台まで移動して服を脱ぐ。 ホロライブ さくらみこ コスプレ衣装 キッチンからはなにやらダンダンダンと激しく大根と思われる根菜をぶった切る音が響いていた。風呂から上がると食事が出来ていた。あやめはもう卓袱台のいつもの席に座って下を向いてぶすくれている。卓袱台の上には料理とご飯と冷たい烏龍茶が綺麗に配膳されていた。それを申し訳なく思い、せめて食器の片付けは僕がやろうと決意して席に座る。｢どうぞ｣と低く、重苦しい声でそう勧められ、｢いっ、いただきます｣と緊張しながら箸を握って近くにあった小鉢に箸を伸ばすと酢の物だった。｢人間様～たしか酢の物好きだった余な？」
