風真が頭を垂れるのは、総帥だけでござるよ

「ま、ホロライブ 宝鐘マリン コスプレ衣装つでござるっ!」と、そう言いつつも老人の刀を受け止めた風真は、太刀風で吹き飛んで床に散乱してしまった物達に、後の片付けが大変そうだと眉をひそめる。「ここでは全力を出せぬと申すか」「出来れば外でお願いしたいでござる……」「では、外へ通ずる道を作ってもらおう」そう言うと老人は鍔迫り合いを押し切り、風真を蹴り飛ばす。「うぐっ――!?」本当に老いているのか疑わしい重い蹴りに、受け身も間に合わず、窓を突き破ってガラス片と共に外へ転がった。体を強く打ち、痛みが走る。散ったガラス片で皮膚の所々に傷が付き、蹴られた腹を押さえながら風真はゆらりと立ち上がる。(こ、このおじいちゃん、力強すぎるでござるっ!)割られた窓の枠を跨ぎ、草履でガラス片を踏みつけながら外へ出た老人の動きを警戒しながら、風真は刀を構えた。利用出来るものを全て使っても、勝てるかどうか怪しい。本気で挑まなくてはと、緊張から唾を飲み込み、汗が頬を伝って地に落ちる。「今のを受けて立ち上がれるとは見事」「風真が頭を垂れるのは、総帥だけでござるよ。まぁ……雇われではござるが、恩義もあるゆえ、負けるわけにはいかぬでござる」沈黙し、互いに睨み合う。バクバクとうるさく鳴っていた心臓は次第に落ち着きを取り戻し、6期生 沙花叉クロヱ コスプレ衣装呼吸も穏やかになっていく。向かい風が風真の耳を撫で、髪を揺らすが、こそばゆさも感じないほどに集中していた。刹那、向かい風は追い風となり、突風で小さなガラス片が舞い散る。「――――ッ!」そのちっぽけな運を、風真は見逃さなかった。ほんの一瞬、老人がガラス片が目に入らぬよう瞑った瞬間だ。感覚を研ぎ澄ませ、一撃必殺の斬撃を放つ。――しかしそれは、澄んだ金属音と共に防がれた。