大丈夫、居酒屋の注文みたく、とりあえず生で!

疲れた 1期生 竜宮フィナーナ コスプレ衣装 身体を何とか引っ張り……いや、引きずりながらやっとあたしの控え室に辿り着いた。今日は、とある収録の為に都内のスタジオまで出張してきた。内容はかなりのハードスケジュールで一分一秒が勿体ないのか針を通すかのようなキメ細かな過密さだった。(あ、あたしのパート分の収録は終わった……少し休憩してから帰ろう……)ガチャ……用意されていた鍵で控え室の扉を開けた。「お疲れ様〜あくたん♪斧にする?包丁にする?それとも……す・い・ちゃ・ん・?」__パタン。……ッッッスゥゥ……あれ?おかしいな、なんかすごい幻覚を見たような気がするけど……気のせい、気のせいだよね?閉じた扉を背にしてあたしは数秒数えてから、状況を整理する。部屋の番号と名前を確認する……うん、名簿に書かれていた番号で合っているし、あたし『湊あくあ』と書かれたネームプレートもしっかり貼ってある。鍵もあたしが開けるまで、しっかりとかかっていた……問題ない、問題ないのだけど……この場合、問題ないのが問題なんだよね。(そっか〜最近すいちゃんとトワちゃんに会ったばかりだし、今日の仕事が忙しかったからね〜きっと現実逃避しちゃったあたしが見せた幻なんだね、うんうん、そうに決まってる)そう思ってもう一度扉を開けた。「あくたんは今日もカワイイな〜♪あ、すいちゃんにする?すいちゃんにする?それとも……す・い・ちゃ・ん?」「選択肢が無いんだけど!!?」「大丈夫、居酒屋の注文みたく、とりあえず生で!……的な感じで、すいちゃんを選べば少なくとも生きて帰れるよ?」「何それ怖い!」あたしの控え室に現れたのは、すいちゃんこと『星街すいせい』だった。収録の際に遠目では見えていたけど……いつの間にか居なくなっていたので、バーチャル ヴォックス・アクマ コス衣装既に終わって帰ったと思っていた。……な、なんかニコニコしている笑顔が少し怖い。「すいちゃんってさ、あくたんの旦那兼嫁じゃん?」「……はい?」「いやぁ〜嫁のあくたんがまだお仕事してるってのに帰るわけにゃいかんぜよ?ってことで、こっそり忍び込んだこの部屋で待たせてもらってたよ!」「いや、あの、ここの部屋の鍵はあたしが持ってたんだけど……え?どうやって入ったの?」開口一番、予想を超えたトークデッキで攻撃してくるすいちゃんにあたしは恐る恐るたずねた。「禁則事項♪」……ッッッスゥ……本能的にこれ以上踏み込んだら、処されそうな気がしたので深く追求しないことにした。ってか、嫁ってなんの事なのだろうか。「あくたんはホントに反応豊かだから楽しいー!それとカワイイ〜!!」