途轍もなく広い艦内とはいえ、暇を持て余しているとある程度は探索済み

さくらバーチャル 神楽めあ コスプレ衣装みこは飛行戦艦内部の廊下を一人歩いていた。……飛行戦艦と言っても、現在はとある地に着陸していた。ぶっちゃけ空を飛んでいようが地に足を付けていようが、乗っている感じだとどちらも大差ないので変わりないのだが。「暇だにぇ……」フブキとミオは例の任務……異能狩りに出かけているし、マリンはその任務が遂行されている間にこの飛行戦艦の運用方法だったり様々な打ち合わせを行ったりしている。つまるところ、この飛行戦艦の中で明確な役割を持たされていないみこだけが明らかに浮いていて、結果として暇を持て余す形となっていたのだった。途轍もなく広い艦内とはいえ、暇を持て余しているとある程度は探索済み。行ってないところと言えば、フブキとミオに口酸っぱく「行っちゃ駄目!」と言われていたところが何ヶ所とかだが……「……行ってみようかな」どうせ、明確な役割が無くて浮いている今、立ち入りを禁じられている場所に入ってもバレないだろう。バレてもそれはその時だ。最悪、謝れば何とかなるだろう。そんな軽い気持ちでみこは足を運んでいた。そこは飛行戦艦内でも最下層に位置する区画だった。流石に立ち入りを禁じられている箇所の中でも明らかに危ない機関部には向かわなかったが、明確に内容の分からないバーチャル エリーラ コスプレ衣装部屋がその最下層に一つだけ存在していたのだ。別にみこに教える義理はないのは百も承知だが、中身も分からなければ立ち入りも禁じられているとなると気になってしまうのがヒトの性。一応、ヒトの目を気にしながら進んでいく。みこにだけ立ち入りを禁じているとは考え難いのでその警戒は無用と言わざるを得ないが警戒はするに越したことない。この状況に謎のスリル感を覚えて、一人楽しくなっている中、その該当の部屋に辿り着いていた。外見は何の変哲も無いただの部屋だ。無機質な白い自動スライドドアが並んでいる中の一つ。確かここだったにぇと記憶の海馬から引っ張り出した場所のドアを開いて、みこは唖然とした。