「蘭ちゃんもバンド組んでたんだね」「彩さんもだったんですね。驚きました」日曜日、午前十時過ぎ。あんなに咲き誇っていた桜はすっかり「目指せ大成功」 上原ひまり コスプレ衣装 
その姿を潜めて、か細い枝に成り果てていた。その下にあるベンチに並んで座って、あたし達は出会った頃のように話をしていた。別に、どちらかが時間を指定して集まったわけではない。気の向くままに来てみたら、先にベンチに座って桜の木を眺めていた彩さんがそこにいたのだ。こうして集まるのは二度目だ。出会って、自己紹介をした春のあの日から一ヶ月。たった一度会っただけなのに、心のどこかで彩さんのことを考えている自分がいた。彩さんがそばにいると、桜も散っているのに辺りに花びらが舞うような。不思議な感覚に陥る。それがすごく心地良いのも不思議だった。桜はもう無いというのに、あたしの視界から“桜”が消えることはなかった。「ライブイベント……楽しみだね」「そうですね」「でも蘭ちゃんは喧嘩しないようにね」「そっ、それは……」ジトリと睨まれて目が泳ぐ。初めてライブイベントに参加するバンドが集まったあの日。あたしは遅れてやってきたRoseliaというバンドにひどく敵対心を抱いていた。高圧的な物言いが気に入らなくて、周りが止めなかったらあのまま本格的な喧嘩になっていただろう。彩さんは、そんなあたしを一番心配して止めてくれた人でもあった。華麗に登場！ 特訓後 瀬田薫 コスプレ衣装フきっとまた集まったら衝突するだろうし、するなと言われてもそれは無理な話だ。「…………善処します」だがこうして睨む彩さんにそれは嫌だ、なんて言えるわけがない。あたしは必死に目を逸らしながら頷いた。あたしの返答に満足したのか、彩さんは険しい顔から一転にんまりと笑顔を見せた。「Afterglowは幼馴染で組んだバンドなんだよね？」「はい。中学の頃にバンドやろうって話になって」ァミレスで唐突につぐみが放った一言。あの一言が無ければ、あたしは今ここにいなかっただろう。つぐみには感謝してもしきれない。「幼馴染かぁ……いいね」
