「素の自分充足の凱旋 湊友希那 コス衣 
が一番だよ！それで魅力があるんだからさ！素の自分で生きなきゃ人生るん♪ってこないよ！」「そうです！マヤさんには魅力が沢山あります！」「うんうん。もちろん、キャラを作ってしっかりそのキャラをやり通すのもプロのアイドルだと思うけど」私も思うところあり、口をはさんだ。「彩ちゃんの言う通りね。でも、無理にキャラを作っていた人は段々とキャラに疲れてきて、精神的に追い込まれて芸能界をやめてしまった人がいたわ」私がそう言うと、彩ちゃんと麻弥ちゃん、イヴちゃんは顔を引きつっていた。「やっぱり、そういうのって相当精神面に負担があるんだね」彩ちゃんが悲しそうに呟くと、イヴちゃんも寂しそうに言った。「その方は芸能界をやめて、幸せになったのでしょうか？」「たしか……しばらく経って、精神が安定した頃にご結婚されて、今でも幸せに暮らしていると思うわ」三人ともが「良かった」と安堵していると、何かを言いたそうな顔をして、こちらを見ている日菜ちゃんと目が合った。「日菜ちゃん？どうかしたかしら？」日菜ちゃんは「ううん、何でもない！」と言った後に、私の心を見透かしたように言った。「仮面を被っていると、いつか本当の自分も幸せも見えなくなっちゃうんだね～」日菜ちゃんの言葉は、氷の刃のように冷たく深く心に突き刺さった。「まっ、あたしはいつも素の自分だからカンケ―ないけど！」「そりゃ日菜ちゃんはそーだよ！」彩ちゃんが珍しくまともに突っ込んで、他のメンバーは笑ったが、私は表面上でしか笑えなかった。幼い時から演技が仕事だったため、本物の自分がどんな人間なのか分からなくなっていた。天才子役と呼ばれて、それに答えるために必死で努力して、大和麻弥 コスプレ衣装また周りが天才子役 と称賛して、また必死に努力して。それをずっと繰り返しているうちに、結果を残すことが当たり前、休みたい、出来ない、などとは言えなくなり、プロならやる以外ない。という選択肢しかなくなった。いつしか、楽しくて始めた演技は純粋に楽しいとは思えなくなっていった。よくプロ野球選手とかが、楽しいは楽しいけど、野球少年だった時の楽しさは1つもない。と言っていることがある。
