クリスマスに降り、年末に降り、年明けに降って、それきりだ

外は花冠編 高海千歌 コスプレ衣装 ぽかぽか陽気、とはまだ行かなくて、風が冷たい。慣れっこといえば慣れっこだけれど、あと少しでやってくるはずの春が待ち遠しい。シオンたちが暮らしているところはさすがにもう雪はなかった。クリスマスに降り、年末に降り、年明けに降って、それきりだ。それでも例年よりは雪が多かったようで、その名残か、衣替えはまだ先のようだった。まあシオンの場合、いつでも魔法使いの服を着ているから、変わるとすれば生地の厚さや、マフラーとか手袋のたぐいがあるかどうかくらいだ。それもひとつの衣替えといえば、その通りだけど。事務所を出てすぐ、スマホを取り出す。あくあがどうしているか気になって、電話をかけてみた。SNSでもいいじゃん、と思うかもしれないが、シオンは声が聴きたいのだ。あくあの、声が。何回かコールしても、なかなかでない。普段ならすぐに、あるいは2,3回で出てくれるのだが、今は手が離せないのだろう。お昼を作るのは……考えづらいから、家で配信しているか、プライベートでゲームをしているか、そんなところだろう。お湯を沸かすくらいならしているかもしれないが。あるいは、買い物中、というのもあるかもしれない。メイドのような格好で、ふたりのためのご飯の買い出しなんて、なかなか様になるではないか。とってもかわいいし、隣にいるだけで自慢できるくらい。本人には言えないけど。あくあと話せなくて、ちょっと寂しくなった自分にびっくりしたが、そんな心のゆらめきはおくびにも出さず、駅へとつづく坂をくだっていった。 「ただいま~」ドアを開けて、声をかけても、部屋はしんとしていた。声がひかえめすぎて聞こえなかったかな?「ただいま!」やっぱりしいんとしている。いつものような、かわいらしい “おかえり” は聞こえてこない。ベランダにでも出ているのだろうか。靴を脱いで、 リビングへ向かう。物音ひとつ聞こえず、どことなく心ラブライブ 鹿角理亞 コスプレ衣装がざわついた。そして廊下を抜け、見つけたのは、ダイニングテーブルの上に置かれた封筒だった。事務所からかな、とか悠長なことはもう考えられなかった。直感でわかる。これを書いたのは、あくあだと。