「奏」プロセカ 暁山瑞希 コスプレ衣装
「うん？」呼ばれ振り向くと、ドアの前に制服姿ではなく普段着に着替えていたまふゆが立っていた。「ご飯、できたよ？」「え？もうそんな時間？」慌ててPC画面の時計を見れば一般的な夕飯の時間より随分過ぎていて、私は慌ててスリープモードにすると椅子から立ち上がる。座りっぱなしだった身体に地球の重力が襲いかかり、んーっと身体を伸ばせば、ボキボキとあちこちの骨が鳴った。「骨、折れそう」「そこまでじゃないよ？」眉をひそめるまふゆに慌てて言うけど、ふーんと少しも信じていない目が悲しい。「前はどうか分からないけど、今はまふゆが作ってくれるご飯食べてるから健康です」「そこ威張るとこ？」機嫌はなおったようで、ふはっと笑うまふゆにホッとする。別にご機嫌伺いのつもりで言った訳ではない。まふゆの作ってくれるご飯を食べるようになって身体の調子がよくなって来たのは本当だ。「今日はなに？」「鯖が安かったから鯖の味噌煮」事もなげにいうが、味噌煮など私ではお手上げだ。いや、もう目玉焼きだって無理なのだから本当にまふゆは凄い。「凄いね」「そんなに難しくないよ」「それに買い物も、ごめんね？」「別にいいよ」穏やかに言う隣の顔をそっと見る。私より年下のこの子は、とある事情で数年前から私と一緒に暮らしている。とても優秀な子で学校の成績も常にトップクラスだという。この前の期末テストは学年一位だと聞いたから驚きだ。もちろん、そうなる為の努力をしている事もよく知っているし、遅くまで勉強している姿もみかける。それなのに、作曲しか能のない私に引き取られてしまったばかりに、学校の事、家の事、果ては私の生活の面倒と苦労ばかりさせている。そんな情けない保護者の私にできる事は、まふゆの将来の夢を叶えてあげる為、そして自立するまで何があっても守り抜く事だ。それはまふゆを引き取った時から変わらない私の誓い。だけど……時が過ぎるにつれ、まふゆがロセカ 東雲絵名 コスプレ衣装成長するにつれ、その誓いがほんの少しずつ変わっていくのを自覚しないわけにはいかなかった。「ご馳走様でした」手を合わせ、ふうっと息をつく。忙しいとゼリー飲料すら碌に口にしなかった私が、三食……昼はたまに忘れる時もあるけど、プ朝と晩はこうしてまふゆと一緒に食べるようになった。本当にありがたいし、申し訳ない。
