美しかった私の純那ちゃん。眩しかった私の純那ちゃん

 隣の机フロンティア芸術学校 大月 あるる コスプレ衣装 に新しい本が増えた。大学入試対策の問題集だ。舞台関連の本ばかりだった舞台少女の机は、一般の受験生らのものと変わらない勉強机へと変貌していた。私はそれらを少しだけ見つめてから、壁に立てかけていたコルクボードを持ち上げた。みんなの写真やメモ、栞などが貼られている。もちろん、純那ちゃんの写真も。「はあ……」ため息を一つこぼして、アルバムを手に取る。鍵がついていること以外はなんの変哲もないシンプルなもの。かちゃり、と控えめな音を立てて鍵が開く。すうう、はああ。深呼吸をしてから、表紙を開いた。眩しかった純那ちゃんのチェキたちが一斉に目に飛び込んできて、思わず目を瞑る。美しかった私の純那ちゃん。眩しかった私の純那ちゃん。どの純那ちゃんにも、もう会えない。だから、最高だった瞬間を切り取ったこのチェキを、美しいまま保存しておきたい。意を決して目を開ける。 一枚目、机に向かって台本を読み込む姿。夜遅くに目が覚めたときに見た、スタンドライトのかすかな明かりに照らされる純那ちゃんはとても美しかった。睡眠時間を削ってまで努力する彼女を止めたかったけれど、その美しさに息を呑むことしかできなかった。二枚目、真剣にレッスンに取り組む姿。私は純那ちゃんとペアになることが多いから、誰よりもレッスン中の彼女の表情を知っている。届かない星に必死に手を伸ばす姿が、眩しくて眩しくて仕方がなかった。三枚目、激昂の女神を演じている姿。凛明館女学校 田中 ゆゆ子 コスプレ衣装今もまだ届かなくて眩しい第九十九回聖翔祭。燃える宝石のような日々の中で、私はたくさんたくさん純那ちゃんに救われた。これだけじゃない。まだまだたくさんある。こんなにも、こんなにも君は美しいのに……なぜ、なぜ、なぜ。「なぜ、行ってしまうのだ——友よ」私はアルバムから、それらを抜き取った。コルクボードを裏返す。引き出しからピンを取り出して、机の上に置いた。作業の邪魔にならないように、髪を一つにまとめておく。手が震えて、うまく結べなかった。チェキを並べる。一枚、二枚、三枚、四枚……。コルクボードいっぱいに愛しい彼女の顔が並ぶ。