この席はすみれさんの綺麗なお顔がよく見える位置

すみれさん感謝祭2020 全員 コス衣装 が告白されていた。私は思わず、サッと物陰に身を隠す。すみれさんに真剣な顔をして顔を赤くしながら「好きです」と言っている女子生徒。彼女は確か音楽科の方だ。すみれさんは少し困った顔をして、どうするか悩んでいる顔をしていた。私がずっとすみれさんの隣に居て見たことがない表情。なぜか心がずきりと痛む。そして、すみれさんは優しげな表情を浮かべてその方の手を取った。まるで告白を受け入れるかのような仕草。私は、私は。━━━どうしようもなくなり私はその場から逃げ出した。逃げ出したところで何にも心のモヤモヤが晴れることはなかった。浮かんでくるのはすみれさんの顔ばかり。ダンスを踊っていて、真剣な表情の中に楽しさを浮かべるすみれさんの表情。可可さんと、じゃれあい、いつもの怒った顔をしているけど最後には笑顔になっているすみれさん。次々と、すみれさんのいろんな顔がパッと浮かんでは消えていく。自分が自分で無いみたいだ。色々と頭の中で考えていたらいつの間にか部室に来ていたらしく。いつもの定位置に座っていた。この席はすみれさんの綺麗なお顔がよく見える位置。二人して目線が合うと恥ずかしそうにニコリと微笑んでくれるすみれさん。ダメだ、涙が出てきてしまう。もうそろそろで皆さんが来る時間だ。どうにかしなければ……。虹ヶ咲 桜坂しずく コス衣装そんな事を思っていた時だった。「おつかれ〜って恋だけなの?」すみれさんが到着してしまった。ああ━━こんな顔を見られたくなかったのに……。「……恋? どうしたのよ? そんな顔して……」心配そうにすみれさんが私の隣に座ってくれた。「何か辛いことでもあったの?」こんな時のすみれさんはとても優しい。優しく声をかけてくれて、優しく背中を撫でてくれる。それだけで私の気持ちは軽くなってしまう。ダメだ。すみれさんには彼女が出来たのだから……甘えては。「私に話せない?」「……先程……告白されてましたよね?」「……もしかして、私の事?」何がなんだか分からないような表情をすみれさんは浮かべている。無理もないだろう。この私の抱いてる感情は、到底すみれさんに言えるわけがない。もう、叶わなくなってしまった。